CUE! についての話 後編

乳酸菌です。

4th Party 「Forever Friends」お疲れさまでした。ちゃんと感想を書こうという気になったのでつらつらと書きます。

 

 

いつものようにセットリストを追いながら1つ1つ感想を書いていくのもいいんですが、当日のライブを終えたときの気持ちをちょっと書かせてください。

 

 

前の記事で「CUE!は死ぬんだ、CUE!の世界は消えるんだ」とかなり激しい言葉をぶつけていたのですが、実際そんな激しい憤りだったり悲しみだったりは全く抱きませんでした。むしろ「CUE!の世界にいる自分」も綺麗さっぱり消えてしまって、物語がエンディングを迎えたような、すごく晴れやかな気持ちでした。実際にコンテンツの終わりではあるのですが、ライブ中のMCパートでは当たり前のようにこの先も世界は続いていく、そういう空気でキャラクターたちは生きていました。というのはひしひしと感じました。

その中で鍵になったのは「区切り」という概念です。高校を卒業するとか、大学を卒業するとか、年齢も立場も違うAiRBLUEの声優16人には、その区切りというのはバラバラなタイミングでやってきます。今回で言うと舞花が高校を、まほろが大学を卒業したタイミングだったようですが、過去を振り返る、未来を想像するときに、この「区切り」というのが人それぞれにあって、それについて各グループが、各キャラクターがどういう気持ちを持っているか。そんなストーリーだと感じました。もっと詳細な感想はあるんですが、それは後ほどにします。

現実の私たちにとってはこのライブがラストであるという「区切り」を迎えているところで、このようなテーマでストーリーが紡がれていくのは、丁寧というかリンクさせすぎというか、制作サイドの覚悟が伝わるストーリーでした。

 

 

さらに、極めつけとして「CUE!」というコンテンツの「区切り」も劇中で向こう側から提示してくれたと思います。それが「私たちは、声優です。」という言葉。

もともと次世代声優育成ゲームという触れ込みで始まっており、最初に出会ったときの彼女たちはまだ「声優のタマゴ」でした。ホームページにも書いてあるし、全員共通の☆2カードにも【声優のタマゴ】というタイトルがついています。そんな彼女たちが、言葉にして、「私たちは、声優です。」と言えたこと。これは「声優育成」というコンテンツのテーマにおける「区切り」です。卒業や進学、就職、といった外から見て明確な変化があるようなものではありませんが、自分たちは声優になったんだといえる自信や勇気を彼女たちは身につけました。

個人的な解釈ではあるのですが、「いつかその言葉を伝える勇気を、教えてくれますか。」というメッセージに対するアンサーのひとつなんじゃないかと思います、この宣言が。そして、そのアンサーを出すことはやはり明確にコンテンツを区切る瞬間です。それを意識した瞬間に「CUE!の世界に自分を投影した存在」の必要性が完全に消えたというか、「私のいない世界でも彼女たちは声優として歩んでいくんだ」というのを実感できました。

 

それはそれでとても寂しい気持ちなのですが、それ以上に「彼女たちの人生の区切りに立ち会えた」ということがとても嬉しかったし、清々しい気持ちになれたのだと思います。また、CUE!というコンテンツが終了するのと同時に、その中でのキャラクターたちへの未練のようなものもすっぱり断ち切れたというのも晴れやかな気持ちの一因のように思います。一言でこの気持ちを表現するのも難しくて、ある程度は「卒業」の気持ちに近いんですが、もっと正確に言うと「自分の子供の成人を見届けた親」の気持ちになりました。まあ子供もいないどころか結婚すらしていませんが。

 

 

 

「ちょっと」が長すぎる。

セトリであったり個々の曲に対しての感想も書いていきたいのですが、今回はラストライブということもありパフォーマンスとかに全然集中できなかったんですよね。このライブの先に何があるんだろうとか、そういうことをどうしても考えてしまって。なので今までの記事よりもだいぶ薄味な感想になります。あと思い出すと辛くなるので飛び飛びになります。アーカイブとか見たらまたいろいろ感想書くかもしれませんが。

 

1. はじまりの鐘の音が鳴り響く空

これアニメのEDではあるんですが、あまり終わりという感じではなくて、「俺たちの戦いはまだこれからだ!」みたいな終わり方に雰囲気としては近くて、要するに終わりを描く中に始まりを想起させるような曲だと思っているんですよね。

なので3rdでこの曲で終わったときはすごく気持ちよかったんですけど、逆にこれが最初にくる時点で「終わり」がはじまるんだな…としんみりしてしまいました。

 

2. Colorful

3. beautiful tomorrow

4. 最高の魔法

なんかもうこの辺から辛かった。曲前に担当メンバーが一言ずつ話す内容も全然覚えてないんですけど、今までの歩みを感じてしまって、終わりの実感が急にやってきましたね。勘弁してくれ。

曲順が春→夏→冬(発売順)じゃないのはどういう意図なんだろうと思いましたけど、勝手に拡大解釈をすれば2nd->3rd->4th Partyの示唆なのかとちょっと感じました。夏があって、春があって、そして今このとき、みたいな。流れたときはそんな感じに思ってました。

5. スタートライン

季節曲の流れから、リーダーズが担当するのはどの曲なんだろう、と思っていたところで流れて、「もうなんもわからん!」になりました。なんか今日はセトリ考えるだけ無駄かなみたいな。正直なところ流れてくる曲をかみしめることしかできなかったです。

 

6. Radio is a Friend!

結局「こんばんはー!」はできなかったね…

7. 空合ぼくらは追った

8. CUTE♡CUTE♡CUTE♡

この辺オタクの振りコピが綺麗でちょっと面白かった。

CUE!ってフォーメーションダンスがめちゃくちゃレベル高いから、舞台上でもすごく振り付けが映えるなぁと思っているんですが、それがパシ横の大ホールで、オタクも同じタイミングで腕が上がったり回ったりしてるのは、なんか美しいな…と感慨に浸ってしまいました。これSSAで見れた世界もあったのかな…とか。

 

9. ドリ☆アピ

それ!それだよ!

最初のチームシングルのB面曲は各ユニットのテーマ曲として「See You Everyday」に収録されてた曲ですから、このライブでユニット曲を1つだけやるならこれしかないと思います。

あと、今回は珍しく(ほぼ初めて)ライブの開演前にパンフレットを読んだのですが、Birdの面々が揃ってこの曲を印象に残った曲として挙げていたので、それがここで最後に披露されるのもちょっと嬉しかったです。

10. One More Step

衣装変わっててびっくりした。あとサビの振り付けで明確にウェーブが見えたのも感動した。やっぱり横が広い会場での見え方は全然違いますね。聞いてるか立川。

11. 私たちはまだその春を知らない

12. さよならレディーメイド

今思えば、という話なのですが、この辺で徐々に過去に踏ん切りをつけるというか、今までではなくこれからのことについて言及していくようなセットリストな気がします。

 

たびたび挟まったMCについてここでまとめて言及するのですが、ユニットごとのドラマパートは、過去の話から未来の話へと連続していましたよね。

Windは「始まりの一歩」、Moonは「AiRBLUEでの思い出」、Birdは「今を大事にする」、そしてFlowerが「これからのことと「区切り」のこと」。ちょうどこのあたりが前後半の折り返しでしたが、時間の経過にかなり主眼を置いてライブを作ってきた実績もあるので、今回のセトリもそういう意図があったのかもしれません。と勝手に解釈します。

↑過去から未来へのドラマパートの配役もこれしかないって感じですよね。4ユニットの中で一番大人であるWindが過去、それも一番最初のきっかけに思いをはせる。Moonは全く別々の価値観を持っているからこそAiRBLUEで出会ってユニットが生まれたところが彼女たちだけの長所だと思っています。Birdは今の自分たちの感情に素直に行動できるまっすぐさ、純粋さが魅力ですよね。そして、高校から大学へ、人生で一番大きな分かれ道の真っただ中にいるFlowerがこれまでとこれからの人生について考える。なんかもうこの展開があまりに上手すぎて、こういうキャラクターの描き方をしてくれるからこそここまでついてきたんだよなと今更ながら思います。

あと、これをライブ中にできるっていうのもCUE!の独特な部分ですよね。他のコンテンツだとやっぱりキャラクターを演じる人の存在もありますけど、キャストもキャラクターも共通している「声優」という職業を通して、ある種の同一視ができることで、ライブパフォーマンスをする側面と、そうではなく「演じていない」側面の両方をキャラクターの側面として我々に見せることが可能になる、CUE!にしかできないライブ構成だと思います。

 

いやすごいコンテンツだよ本当に。

 

 

13. Tomorrow's Diary

先ほど述べた「過去」から「未来」への折り返し、というテーマにおいては欠かせない曲ですよね。

「まだ真っ白なままの 明日のページ」、このライブで聴くとマジで堪えるな~~~~~~

 

14. Steppin' Girl

いやお前その曲はWindのドラマの後にやらんかい!と思ったんですけど、確かによく聴くと「これから一歩踏み出す」曲ではあるんですよね。今だから言えることではあるのですが、Windのドラマのテーマはあくまで「最初の一歩」なので、そこでこの曲をやる訳にはいかなかったとも言えるかもしれません。

いやでもあの匂わせ方はやりすぎだと思いますけどね!

 

15. 白い沿線

16. 雫の結晶

この辺は露骨に旅立ちを意識した選曲ですよね。電車に乗って、過去を思い出しながら、しかし過去からは離れていく。

しいていうなれば雫の結晶は2番までやってほしかったですね。2番Bメロの「刻んだもの全てが 強く固くなって 未来をつくる」という歌詞が一番ここに合ってると思います。まあこれも今になって思うことですが。

 

17. マイサスティナー

楽曲宛のフラスタはマジで初めて見た。

 

18. 光ニ染マル未来

立花日菜さん、すごい力入ってたなぁって思った。本当に全身全霊で丸山利恵さんを演じているのが伝わったというか、あれで伝わらない訳がないんだよな。少なくとも丸山利恵さんのことを好きなオタクには。まだライブ終わってないけど、本当にありがとうございました。

 

19. our song

この曲も最後まで合唱できなかったね。2年前の川崎からずっと「ourはマネージャーも含めてみんななんだ」と言い続けていましたが、最後までみんなで歌うことが叶わず、本当に悔しいです。

今回のライブは本当にいろんなことを噛み締めながら観ていたのですが、この曲のイントロでここからは全部持っていくぞ、と決めた矢先に「もっと大声叫ぶんだ 永遠に続く みんなのうたを」という歌詞と、円陣を組んだ手を上げる振り付け(およびオタクの振りコピ)を見て今まで溜まっていたものが決壊してしまって、人目をはばからず号泣してしまいました。お恥ずかしい。

最初から最後までこの曲が一番思い入れが強くて、1フレーズごとに勇気や元気をもらえるのですが、今回ばかりは今まで貰ってきた気持ちを思い返して本当に悲しく、寂しくなってしまいました。「どんなに時代が変わっても 永遠に響いてゆけ ずっと ずっと」の辺りなんかもう記憶にないくらい泣いてたと思います。でも、「最後は笑顔になる」んですよね。本当に不思議な曲です。

 

20. カレイドスコープ

振れ幅

 

21. Road to Forever

振れ幅

この曲、発表されたときは舐めとんのかと結構悪態をついていたのですが、ライブでやると普通に盛り上がりますね。歌詞についてはちゃんと考えてないし今更考えなくてもいいかとは思っているのですが、フォロワーのオタクがいいことを言っていたのでその解釈だけ持っておこうかなと思います。鍵のオタクなので引用とかはしません。

 

22. Forever Friends

まあそう、いよいよ終わるんだなと悲しくなってきた。

 

23. ゆめだより

卒業式の合唱かよ、と思ったのですが、実際そんな感じのニュアンスの曲かもしれませんね。これまで学んできた、経験してきたことを「夢」として未来へ繋いでいく、届けていくという意味ではまさに卒業ですよね。

あとこの曲多分生でハモりやってたと思うんですけど、上手側で山口愛さんと鶴野有紗さんが1番のサビ前くらいでアイコンタクトしてオッケーサイン出してたような気がします。正直あんなにきれいなハモりを聞けるとは思ってもいませんでした。感謝感謝です。 #鶴野有紗さんはすごいよ 

 

24. ミライキャンバス

ブログの初めに書いたように、この曲を最後に聞いたことですごく晴れやかな気持ちになれました。この曲に対しても色々な思い出ないし思い入れがありますが、それも含めた私たちの人生をこれからの真っ白な未来に描いていくんだという、ある意味非情な、しかしとても気高い宣言のように聞こえました。そこに私たちがいるかいないかというのは些細なもので、これから描かれていくキャンバスの限りない広さこそ、彼女たちの、そしてCUE!という世界の、一番の宝物なんだと、心の底から感じました。

その絵の完成を見たいという気持ちも大いにありますが、それが完成していない今だからこそ歌える、描ける物語だったと思います。それを理解できてようやくCUE!の終わりを受け入れられたというか、終わることに前向きな気持ちを持てました。

すごいことですよね、コンテンツが終わるのに、コンテンツに希望を持ったままでいられるって。

 

 

En1. LUNΛ Labyrinth

En2. Whispers' Hope

En3. HARU・NARU

En4. イロドリハート

このアンコールは、ミライキャンバスまででともに歩むことを終えたAiRBLUEのその後、いわゆるアフターストーリーのような気持ちで聞いていました。なんだったら座って天井を見ながら(あるいは目を閉じながら)聴いていたので、演出とか振りとか全然見てないです。

 

En5. Forever Friends

名残惜しさもあり、でもこの曲が最後であることに少し安心もあり、不思議な気持ちでした。なんというか、CUE!のライブで今までで一番何も考えずにただステージを見ていたと思います。何を考えていたのかも思い出せないです。ライブの感想としてあまりに不適切な描写すぎる。

 

 

 

 

 

 

これからアフタートーク見ます。

アフタートークの感想をどこかに綴るかもしれないし、綴らないかもしれません。

 

このブログは過去を振り返る「楔」としてこれからも残そうと思います。これもまた一つの「区切り」ですかね。

 

 

 

 

 

 

それではみなさま、おやすみなさい。